過払い金返還の体験者 – 離婚後に生活困難となり多重債務へ
生活費を補うために多重債務者となる
東京都在住のOさんは生活費を工面するために複数の消費者金融から借金を繰り返しました。生活費といっても遊びや趣味の資金ではありません。生きていくためにはどうしても必要なお金だったのです。Oさんは離婚後、シングルマザーとなり2人の子供を養っていかなければなりませんでした。当時の収入は12万円。離婚相手の男性から慰謝料も養育費も貰えず家賃、水道光熱費、食費、衣類代、携帯代など、自分の収入だけでは生活費をまかなうことができませんでした。
そこでやむなく利用したのが消費者金融です。Oさんが借金した頃の審査基準は甘く、低収入でもサラ金1件で月収の3倍、5倍を借りることが容易でした。その後Oさんはパートを掛け持ちし、収入を増やすと同時に消費者金融の件数も増やしてしまいました。
《Oさんの基本データ》
個人情報 |
東京都在住 37歳 女性 事務員 月収18万円 |
債権情報 |
借入件数5件 借入時の総額150万円 現在の負債総額39万円 |
過去の返済状況 |
8回(約8ヶ月間) |
現状のトラブル |
トラブル無し。現在も引き続き返済中 |
コマーシャルで知った過払い金の返還請求
Oさんは現在、東京の建設会社で事務員として勤務しています。子供もある程度大きくなり、家計も落ち着いてきました。当時は、児童手当があることを把握しておらず生活費と養育費を工面するため闇雲に借金してしまったようです。
借入から4年、借金の返済も残り1年となり胸を撫で下ろしていました。そんなある日、テレビのコマーシャルで過払い金の返還請求を知りました。「払いすぎた利息を取り戻して借金をゼロにしましょう」といったフレーズのCMだったそうです。
弁護士はOさんの要望を聞き入れ、過払い金の返還請求に着手しました。
利息の引き直し計算をおこなう
過払い金の返還請求は利息の引き直し計算を基に過払い金を算出することから始まります。過払い金とは過去に払いすぎた利息のことを言い、払いすぎた利息の算出基準となるのが過去の返済期間と利息の設定です。
利息制限法を超えた利息で毎月返済していたのであれば過払い金が発生している可能性は十分に考えられます。返済期間が長ければ長いほどその確率がさらに高くなります。Oさんの場合、4年4ヶ月の間返済し続けています。しかし、それらを裏付ける証拠が必要になるため、弁護士は5件の消費者金融に対して受任通知書を送り取引経過の開示を請求しました。取引経過を開示すれば過去の返済履歴や利息の設定を把握することが可能です。
過払い金の発生の事実
《引き直し計算した後の負債総額と過払い金の発生》
債務整理する前の債務残高 |
⇒ |
債務整理した後の債務残高 |
借入先 |
負債残高 |
利息 |
返済履歴 |
負債総額 |
過払い金 |
A社 |
44,000円 |
29.2% |
55回 |
0円 |
115,000円 |
B社 |
68,000円 |
29.2% |
52回 |
0円 |
85,000円 |
C社 |
68,000円 |
29.2% |
52回 |
0円 |
85,000円 |
D社 |
90,000円 |
29.2% |
49回 |
0円 |
56,000円 |
E社 |
115,000円 |
29.2% |
45回 |
0円 |
20,000円 |
合計 |
385,000円 |
0円 |
361,000円 |
弁護士が取引経過の返済履歴をもとに引き直し計算すると、借金の返済義務は既に終了していることが明らかとなりました。つまり、法定利息の返済であれば既に借金は完済していて、現在は利息だけを消費者金融に支払っていることになります。
Oさんの場合、消費者金融の利息設定が29.2%だったため、未だに負債残高が発生していたのです。Oさんの借入額であれば、利息制限法の設定では18%が上限になります。弁護士は29.2%の利息を18%に引き直して過払い金を算出しました。
引き直し計算の結果、負債総額は全額消滅し、361,000円の過払い金が発生していることが判明しました。すぐに弁護士は消費者金融5件に対して過払い金の返還請求を手続きしましたが、本当の勝負はここからです。
消費者金融との交渉
引き直し計算で過払い金が算出されても、消費者金融が返還請求に応じなければ意味がありません。借金の返済義務も残ったままとなってしまいます。弁護士の交渉を拒むようであれば訴訟での決着も検討しなければなりません。弁護士は債権者に過払い金返還の交渉を促し、Oさんの負債残高を消滅するよう要求しました。しかし、交渉から2週間が経過しても要求に応じる気配がありません。早期の解決を望んだ弁護士は、過払い金の返還請求の切り札として債権者に訴訟での解決を提案したのです。訴訟での解決となれば消費者金融に何のメリットも発生しません。法定利息の超過、弁護士の正当な要求に応じない不法行為など、裁判で敗因となる要素が消費者金融に多いことは明白です。過払い金の返還請求手続きから1ヶ月後、消費者金融は弁護士の要求に応じ「借金の消滅」と「過払い金の返還」を承諾しました。
過払い金を取り戻したOさん
東京都在住Oさんが相談に訪れた時の負債総額は消費者金融5件でおよそ39万円です。過払い金の返還請求後の負債総額は0円、5件の消費者金融から総額で361,000円の過払い金を取り戻すことに成功しました。過払い金の返還請求を行ったことで「借金」が「貯金」に変身したわけです。
- Oさんのコメント
- テレビのCMで過払い金の返還請求を知ったことがきっかけで弁護士事務所に相談しましたが、まさか本当に借金が無くなるとは夢にも思っていませんでした。しかも過払い金まで払い戻されてキツネにつままれた気分です。
突然、来月から返済がなくなったことへの喜びと嬉しさ、その一方では利息の怖さを実感しました。もし過払い金の返還請求を今でも知らなかったら、もし弁護士事務所に相談していなかったらと思うと胸が締め付けられます。ご協力いただいた弁護士の方には心から感謝しています。
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