サラリーマンの収入は右肩下がり!住宅ローンが払えなくなった時の解決法

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国税庁が発表した「民間給与実態統計調査結果」によると、平成24年度のサラリーマンの平均年収は408万円でした。ここ20年においてはピーク時の平成7年の467万円から59万円もダウンしています。また、毎年右肩下がりが続いている状況です。

この数字はあくまで平均値です。現在は、平成7年当時よりも収入格差は広がっていますので、一般的なサラリーマンの年収は、408万円よりもっともっと低くなっているのではないでしょうか。

これまで、「貧困」といえば、20~30代の非正規労働者で単身者を指すキーワードだった。それが今、既婚男性にもしのびよっている。今回、「30~40代、年収600万円以下の正社員の既婚男性659人」にアンケート調査をおこなったところ、3割を超える200人が「生活が困窮していると感じる」と回答したのだ・・・

【参考】30~40代既婚男性の3割以上「生活が困窮している」yahooニュース
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140716-00680298-sspa-soci

そんな収入が減っている多くのサラリーマンにとって、頭が痛い問題が住宅ローンです。

一念発起して35年ローンを組んでマンションや家を購入したものの、「収入の低下」、「失業」、「リストラ」などにより住宅ローンが払えなくなっている人が増加して社会問題となっています。

そんな人は家やマンションを残すのか?売却するのか?いずれにしても選択を迫られています。

住宅ローンを滞納したらどうなるのでしょうか?

自宅やマンションは購入した時には、バラ色の人生の始まりだとウキウキするものです。
返済計画を立てて住宅ローンを組んだにも関わらず、まさか自分が滞納する事になるとは誰もが考えません。

しかし、住宅ローンは30年や35年など長期に渡って返済を続けることになります。その返済期間中には、社会情勢の変化や勤める会社の動向により予期せぬ事が起こるものです。

もし、住宅ローンの支払いが困難になり、滞納が続けば最終的には、その住宅を失うことになってしまいます。と言うのも、住宅ローンというのは購入した住宅を担保にしてお金を借りるものです。ローン支払い中の住宅には金融機関の抵当権が設定されています。

すなわち住宅はローンを完済しないと自分の所有物にはならないのです。

そのため、住宅ローンの支払いが滞れば、金融機関は抵当権にもとづき住宅を競売にかける事になります。そして、そこからできるだけのお金を回収する仕組みになっているのです。

では、住宅ローンを払うのが困難になった時にどのような解決方法があるのでしょうか。

住宅を残したい場合の選択:「個人再生」

まず、自宅、マンションを何とか残したいという場合ですが、債務整理の手続きを選択するという方法があります。


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債務整理の中で個人再生という手続き方法があります。これは、住宅ローンを残して、それ以外の借金を大幅に減額できる手続きです。借金を5分の1から10分の1まで大幅に減らす事ができるので、ご自身は住宅ローンだけを集中して返済していけば家を残すことが可能になります。

個人再生とは、裁判所を介しておこなう手続方法です。裁判所に「住宅ローン特則」を付けて再生計画の申立てをおこなうと、その後は調停委員が債務者と債権者の調停をおこないながら手続きを進めてくれます。

個人再生は、多重債務者で住宅ローンを返済するのが困難になった人が、引き続き家を保持できるようにする目的で作られた手続きと言われています。ですので、「住宅ローンと他にも多額の借金がある」という人には適した手段です。

しかし、住宅ローン以外には借金は無いが「住宅ローン自体が払えない」という人は個人再生はできません。この場合、家を残したければ、何としてでも住宅ローンを払い続けるしか方法はありません。

有利に売却する場合の選択:「任意売却」

どうしても住宅ローンの返済が難しく、手放すしかない場合には「任意売却」が最も有利な解決方法です。

任意売却は、金融機関の合意を得て、抵当権を抹消してもらい住宅を任意に売却する方法です。任意売却であれば、売主の意向が反映されますし、さらに市場価格と同等の価格で売却が可能になります。

また、競売と違いすぐに家を追い出されるという事はなく余裕を持って引越しができます。引越し費用も売却代金から捻出して貰う事ができますので、新たな再スタートがスムーズに進みます。また、任意売却に関わる経費も売却費の中から費用が出ますので持ち出しが必要ありません。

任意売却の手続きは、司法書士や弁護士あるいは不動産業者などが専門におこなっています。

強制的に売却させられるケース:「競売」

競売は、住宅ローンの返済が滞ってしまった人にとって最悪のシナリオです。競売とは、債権者からの申立てを裁判所が認め強制的に売却する方法です。

オークションのような形で落札者を決定しますが、その金額は市場価格よりも大幅に低くなります。そのため、競売で売却できてもたくさんのローンだけが残ってしまったという事になります。(売却できても所有者には一銭も入りません)

また、競売物件は新聞やインターネットにも公開されますので、知人や近所の人にも知られてしまいます。さらに、家を無理矢理追い出されるだけでなく、引っ越し費用も出ません。

住宅ローンで困った時のまとめ

住宅ローンが返済が滞ってしまったら、住宅を残すか?売却するか?
いずれにしても早めの決断が必要になります。そこで、まごまごしていると、時間ばかりが経過して債権者が裁判所に申立てをおこない、競売手続きが進んでしまうという最悪のパターンになってしまうからです。

家族のために頑張って家を残すのも、売却して新たな生活を目指すのもその人の自由です。

しかし、その決断は早めにおこなわないと取り返しがつかないことになります。

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