お金の原価を調べてみた。インフレになったら「札束は紙くず同然になる」は本当だった…

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日本で使われている紙幣や硬貨の原価はいくら?

普段使用している紙幣や硬貨の原価ですが、いったいどれ位の価値があるのでしょうか?

急激なインフレになると、お金の価値が落ちて札束も紙くず同然になりますね。

日本のお金(紙幣と硬貨)の製造原価はいったいどれぐらいなのか?少し調べてみました。


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10000円札=約22.2円
5000円札=約20.7円
2000円札=約16.2円
1000円札=約14.5円

500円硬貨=約30円
100円硬貨=約25円
50円硬貨=約20円
10円硬貨=約10円
5円硬貨=約7円
1円硬貨=約3円

だと言われています。

但し、このデータは2005年ごろに発表されたもので、2014年現在も同じコストが掛かっているとは限りませんが、10000円札のホログラムなどは、当時から用いられていましたので、現在もそれほどコストは変わっていないでしょう。

紙幣や硬貨そのものに価値はない。お金の価値は政府が決める

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いくら高度な技術が使われているとしても、10000円札に10000円の価値など付加できませんので、紙幣の原価が極端に安いのはそれほど不思議ではありません。

紙幣や硬貨の価値を決めているのは、それを発行している政府になります。1枚30円もしない紙幣に対して、政府が「10000円の価値がある!」と決めているので、10000円分の価値を持って紙幣が流通しているわけです。

もっとも昔の紙幣は「兌換券(だかんけん)」と呼ばれており、紙幣と同じ価値の金(金属の「金」)と交換することが出来ました。

紙幣の価値を保障するために、希望すれば同じ価値の金と交換できると国家が約束していたわけです。

しかし、世界的に金の生産量が、紙幣の増加に対応しきれなくなり、日本では1931’(昭和6)年に紙幣と金貨の交換中止を宣言した上、1942(昭和17)年に日本銀行法を制定して、金(ゴールド)の価値とは関係なく、紙幣の価値を決める現在のシステムになりました。

貨幣の価値を決めているのは政府ではなく市場。信用貨幣の危ない実情

そんなわけで現在円は兌換紙幣ではなく、日本政府の信用だけで価値が保証されている信用紙幣と呼ばれるモノです。

ですから円の価値…というか、現在世界で流通している貨幣の価値というのは、貨幣を発行している政府の信用で決められているわけで、その国の政情が不安定であれば、どんどん下がっていきます。

結局は貨幣の額面を決定しているのは政府であっても、本当の価値を決めているのは「市場」なのかもしれません。

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