整理屋とは何者?過払い金を持ち逃げする犯罪急増中!

debt clearing house

弁護士でもないのに過払い金請求?!暗躍する整理屋とは?

最近消費者金融の過払い金請求にまつわる「整理屋」が問題になっています。

貸金業法が改正され、2010年に完全施行されました。それによって消費者金融会社に対して過払い金の返金を請求する人が激増したわけです。


上手に生きるためのライフスタイルのfacebookページではお金に関する情報だけでなく、遺産相続、夫婦生活の問題、交通事故関連のニュースなど様々なコラムを更新しています。 よろしければFacebookページのフォローをお願いします。

その頃から整理屋とか紹介屋とか呼ばれる連中が、弁護士と過払い金請求者の間に立って、色々と暗躍しています。最近過払い金請求の件数もすっかり減少してきたことから、整理屋が本来過払い金請求者に渡すはずのお金を持って逃亡するといったトラブルが急増し始めているのです。

借金返済時に払い過ぎた利息「過払い金」の返還をめぐり、債務者本人に返還金が戻らないケースが相次いでいる。弁護士に多重債務者を紹介して仲介料を稼ぐ「整理屋」が持ち逃げしている可能性が浮上。過払い金返還請求が下火となり、困窮する整理屋が続出していることが背景にあるという。過払い金、困窮した「整理屋」が持ち逃げ? 債務者に戻らず トラブル急増の恐れ 産経ニュース(2014年9月3日)

そもそも過払い金って何?整理屋って何?

貸金業法の改正によってグレーゾーン金利と呼ばれていた金利が撤廃されたことから、消費者金融に借金がある人や過去に借金をしたことがある人の金利を計算しなおすと、返済金の払い過ぎ…つまり過払い状態の人が非常に多くいることが判明しました。

払い過ぎた金は返してもらいたいと思うのは当然の話で、過払い金状態の人は消費者金融会社に過払い金の返還を求める交渉をするわけです。

しかし素直に返金に応じる会社は皆無で、法的措置をとる必要がありました。

まぁ、その気になれば一般人でも消費者金融会社相手に過払い金の返還交渉をすることは出来るのですが、消費者金融会社の担当と交渉したり、裁判所へ過払い金返還請求訴訟を提起したりしなければなりませんので、こういう事は法律の専門家である弁護士に任せた方が確実なのです。

自分で積極的に弁護士を探したり、知り合いに弁護士がいる人であれば問題はありませんが、過払い金請求はしたいけどいい弁護士が見つからないという人もいるわけで、そこで登場するのが整理屋になります。

整理屋というは、もともと多重債務者相手にブラックでも借金が出来るといった闇金を紹介して手数料を取る連中のことを指していました。

しかし、過払い金問題では弁護士を紹介したり、過払い金請求を代行するという大嘘をついて過払い金請求者から手数料をとる悪徳業者のことを整理屋と呼びます。

弁護士も同罪?整理屋のどこが“違法”なのか?

整理屋の行っている行為のどこが違法なのかという点ですが、主に

  • 弁護士を紹介して報酬をもらう
  • 弁護士でもないの過払い金請求を代行する

という2点が弁護士法で禁止されている「非弁行為」にあたるわけです。

「え?弁護士を紹介したら違法なの?」と思われた方もいるかもしれませんが、タダで紹介するのは全然違法ではありません。

弁護士を紹介するという行為に対して、報酬を要求したら違法行為になるわけです。

また消費者金融会社に対して、本人が過払い金を請求するのは合法ですが、本人以外の代理人が請求する場合、その代理人は弁護士(または司法書士)の資格が必要になります。

ですから、資格を持たない整理屋が「過払い金請求を代行してあげる」といったら、それだけで違法行為です。

ただこの程度の事は、最近の一般人でも知っている人は多いので、整理屋は仕事にあぶれた弁護士から名義を借り、その弁護士事務所の職員だと身分を偽って過払い金請求の代行業務をしていたりします。

こうなると名義を貸した弁護士も同罪とはまでいきませんが、懲戒請求の対象になるのは間違いないでしょう。

整理屋も仕事がなくなってきた。今後予想される過払い金の持ち逃げ増加

過払い金請求の案件が山のようにあった2010年から2012年頃までは、そうした整理屋が暗躍しても、結果的に過払い金請求者のもとへ消費者金融から過払い金が還付されていましたので、大きな問題にはなりませんでした。

しかし、世間では過払い金請求が出来る人はほとんど請求をしてしまい、だんだん新規の過払い金請求者が減ってきたわけです。

その結果、食えなくなった整理屋が消費者金融会社から支払われた還付金を過払い金請求者に渡さず、そのまま持ち逃げするという事件が発生しました。

今後ますます過払い金請求者が減っていく中、類似の事件はまた引き起こされる可能性は高いと思っていいでしょう。

整理屋に引っ掛からない方法…弁護士は自分で探す

整理屋が不当な利益を掠め取ったり、最悪金を持ち逃げするような事件は、今後都市部から地方へと波及していくと思われます。

こうした被害を受けないようにするには、「弁護士は自分で探す」という1点に尽きます。

弁護士を探す方法というのは、実はそんなに難しくはありません。

インターネットで検索するという方法は一番簡単ですが、ビジネスライクな弁護士、司法書士にあたってしまう可能性も否定できません。
いろいろ事務所と話しをして比較検討するのはありですが、それでも不安ならば、地元の弁護士会か日弁連、あるいは法テラスで弁護士に相談してみるのも良いでしょう。

その他のNPOだとかナントカ協会とか名乗る団体は信用するべきではありません。

優良な専門家を選んで過払い金請求をする際の参考ページです。

過払い金返還請求の手続きの流れ

Top